全日制単位制高校では、カリキュラムを選べるので、体育を選びたくない人も多いのではないでしょうか?
単位制高校で体育の授業をせずに卒業できるのか、カリキュラムの自由度や卒業に必要な要件について、わかりやすく書いていきたいと思います。
単位制高校でも、体育はしなくてはいけないのか?
体育は、身体能力向上と体力作りのためにも、必要と考えられていて、高校では必修科目となっています。
単位制高校では、選択科目で、ある程度は自分のカリキュラムや時間割を作ることができますが、必ず履修しなければいけない、必修の普通科目があり、その中に体育が含まれているので、残念ながら単位制高校でも、体育は絶対にしなければいけません。
しかし、学校によって、体育の単位数には違いがあります。
少しでも、体育の授業数を減らしたいなら、体育の単位数も受ける高校を決定するための材料の1つにしてもいいかもしれません。
体育の授業数は、学校によって違う!その確認方法とは?
それぞれの高校の体育の単位数を、確認する方法について、書いていきたいと思います。
例えば、東京で単位制高校として、国分寺高校と墨田川高校があります。
それぞれの、高校のHPを見ると「学習について」という項目があり、その中で教育課程が公開されています。
東京都立国分寺高等学校の教育課程
東京都立国分寺高等学校 (metro.tokyo.jp)
上の図は、東京都立国分寺高等学校のサイトに載っている教育課程です。
体育に注目してみていくと、1年次3単位、2年次2単位、3年次2単位で合計7単位であることがわかります。
東京都立墨田川高等学校の教育課程
東京都立墨田川高等学校 (metro.tokyo.jp)
上の図は、東京都立墨田川高等学校のサイトに載っている教育課程です。
体育に注目してみると、1年次3単位、2年次2単位、3年次3単位で合計8単位であることがわかります。
つまり、国分寺高校と隅田川高校を比べると、3年での体育の必修単位が国分寺高校の方が1単位少ないということになります。
1単位というのは1週間に1時間分なので、国分寺高校では3年で週に2時間、墨田川高校では週に3時間の体育の授業があることになります。
教育課程をみると、その学校の勉強内容がよくわかるので、高校を決めるときには、ぜひ参考にしてください。
例えば、国分寺高校は2年から文系・理系でカリキュラムが分かれていますが、墨田川高校では、文系・理系でカリキュラムが分かれるのは3年からのようです。2年から、文系・理系で分かれている方が、大学受験に必要な勉強をより早く始められるといえるかもしれません。
教育課程をみると、単位制高校でも、絶対単位を取らなければいけない必修科目も多く、1年2年ではカリキュラムの自由度は少なく感じます。
3年になって、ようやく色々と選択できるカリキュラムが増えるという印象を持ちました。
単位制高校でも留年や卒業できないことはあるのか
単位制高校とは、そもそも学年による教育課程の区分を設けずに、決められた単位を修得すれば、卒業が認められる高等学校のことです。
学年による区分がないのなら、卒業までに必要な単位があれば、留年がないように思う方もいるかもしれませんが、進級時に必修単位科目がなければ留年します。
正確にいうと、1年で必修単位を取れなくても単位制高校だと2年には、なれます。
単位制高校でなく、学年制高校だと、1年生で取るべき単位が取れなかったら、もう1度1年生の勉強を全てやらないといけません。
単位制高校だと、取れなかった単位の授業だけを、1年生に混ざって、受けることになります。
しかし、1年生で取れなかった単位の授業を受けている間、2年生の授業を受けることができていないので、2年では、その受けれなかった2年の単位が取れなくなってしまいます。
そして、また2年で取れなかった単位を3年で受けようとすると、3年で必要な単位が取れず、卒業に必要な単位が取れてないこととなり、3年間での卒業はできなくなってしまいます。
前項の教育課程をみてわかるように、1年2年は必修科目が多いです。
自分でカリキュラムを決められる自由度から単位制高校は人気がありますが、必修科目の単位が取れなかったから次の学年でその分を多く取るというほどの自由度は残念ながら、認められません。
単位制高校、卒業の要件とは?
単位制高校では前項で書いたように、卒業時に必要な単位数が決められています。
高等学校では、最低74単位以上で各高等学校が定めた単位数を取得していなければ、卒業できません。
前々項の教育課程をみると、国分寺高校では1年34単位、2年35単位、3年26単位で合計95単位。墨田川高校では1年32単位、32単位、24単位で合計88単位となります。
どちらの学校も、3年生では必修単位が少なく、大学受験に向けて、自分にあったカリキュラムを組んで、勉強しやすくなっていることがわかります。
全日制単位制高校のまとめ
全日制の単位制高校は1993年度から設置できることになり、少しずつ増えていて、受験生の選択肢の1つとなっています。
この記事が、高校決定のためにお役に立てたら嬉しいです。